ましましの音楽日記
G.ヴェルディの作品をこよなく愛するオペラ愛好家による音楽日記です。筆者が鑑賞した海外でのオペラやコンサートの模様や、筆者自身が日頃行っている音楽活動などについて、不定期に綴っていきます。
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下野指揮読響―第523回定期演奏会「ブル5」
2月18日午後7時前、サントリーホールへ。下野竜也指揮読売日本交響楽団による第523回定期演奏会。下野の正指揮者修了演奏会と銘打ったこの日の演奏会は、ブルックナーの交響曲第5番の一本勝負である。

筆者の座席は、いつもの指定席である1階席通路より少し前のセンター。よく制御されていたため、ディテールから大音響までバランスよく鑑賞できた。

冒頭から、普段とはまるで違った期待感と緊迫感で、会場内が静まりかえる。第一楽章で感じたのは、下野の楽譜の読みの深さ。タクトに力みがなく、作品を完全に手中に収めているのが感じられる。様式の明快さが際立っており、ゲネラルパウゼにおける間の取り方が絶妙であった。フレーズがしなやかに羽ばたく様子も、若々しくてよい。クリアな輪郭のフォルティッシモは、荘厳な柱を打ち立てるような迫力を伴うが、うるさくはならない。細部まで丁寧に目を行き届かせた弱音部も、聴き応えがあった。

第二楽章は、音楽の流れに身を委ねた無理のない進行で、雄大なアダージョが朗々と展開する。感傷的にならないのもよい。あの2分の2拍子を、大きなスケールで振りながらも、緊張感を保ちつつ、一定の密度で音楽を前に進める下野のタクトからは、巨匠の風格も感じられた。

第三楽章は、グシャグシャに聴こえやすい曲だが、下野の頭の中をそのまま音にしたかのように、非常にすっきりと整理されており、見通しが良かった。音が活き活きとしており、作風の面白さが伝わってきた。

第四楽章は、造型の美。感動的なクライマックスも素晴らしかったが、そこに至るまでのフーガ的進行の処理が素晴らしく、非常に説得力があった。

読響のコンディションは良好で、特に金管セクションが善戦していた。各セクションが伸び伸びと演奏していたのが印象的。下野と読響の関係の良さが滲み出る演奏会であった。

カーテンコールは大いに盛り上がり、オーケストラが退場しても拍手は鳴りやまず、下野が再びステージへと呼び戻された。卒業公演ゆえ、下駄を履かせてもらったという側面もあったとは思われるが、下野が示したこの作品の解釈と、その実践としての指揮は、堂々たるものであり、ブラボーに値する見事なものであった。


(公演情報)

第523回定期演奏会

2013年2月18日(月) 19:00開演
会場:サントリーホール

指揮=下野竜也

ブルックナー:交響曲 第5番 変ロ長調 WAB.105
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[2013/02/18 23:03] | 国内視聴記 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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