ましましの音楽日記
G.ヴェルディの作品をこよなく愛するオペラ愛好家による音楽日記です。筆者が鑑賞した海外でのオペラやコンサートの模様や、筆者自身が日頃行っている音楽活動などについて、不定期に綴っていきます。
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欧州行き(12年3月)④―ブラームス「弦楽六重奏曲」
3月11日午前10時すぎ、コンツェルトハウスへ。1981年生まれの女流チェリストのソル・ガベッタとコンツェルトハウス管メンバーらにより、ブラームスの弦楽六重奏曲第一番及び第二番が演奏された。

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筆者の座席は、平土間7列目上手側。午後には、同じ会場の1.Rang中央の座席を確保済みである。異なる座席で聴き比べることにより、音響の良さで知られるこのホールの特性をつかむのが今回の課題だ。

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初めて体感したコンツェルトハウスの響きは、シックで落ち着いた印象。音の立ち上がりは、適度な余韻により、艶やかさを伴うが、思ったよりも響きの減衰が早く、それゆえ、響きが混濁しない。ホール内の空間が広めであることがプラスに働いているのだろう。もっとも、アムステルダムのコンセルトヘボウよりもこじんまりとしているので、響きが拡散することもない。実によく出来たホールである。シューボックス型のホールの中では、世界一なのではなかろうか。

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しかし、このホール特有の怖さもある。正しいBowingで弾いている限りは、非常に伸びやかな響きで応えてくれる。控えめなビブラートが効果的であり、ピッチカートも、正しく弾けば、響きがガラス玉のようにキュッとまとまるのも魅力的である。しかし、演奏者側に力みや乱れが少しでも加わると、途端に音色が潰れてしまう。迫力のある摩擦音は、哀しいくらいに埋もれてしまう。弦楽器奏者の実力が如実に表れるリトマス試験紙のようなホールだと感じた。

この日のメンバーは、基本的には、このホールの特性をよく理解しており、特に、第一ヴァイオリンのミヒャエル・エルクスレーベンと第一チェロのソル・ガベッタが控え目ながらも伸びのある響きを創り出すことに成功していた。ただ、いずれのメンバーも、熱くなると、音が荒れてしまっていたのが残念であった。

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なお、演奏の方だが、今回のために臨時に編成されたチームであるためか、最初から最後まで、寄せ集め的な印象が拭えなかった。プログラム前半の第一番は、曲の性格上、若々しさが前面に出てくるため、このホールの良い意味でマイナスな面が多く露呈してしまっていた。プログラム後半の第二番では、響きに多少の落ち着きが生まれ、特に、第一楽章提示部と第四楽章冒頭は、シックな空気の中に淡い響きがふわっと広がり、はっとさせられる瞬間が多く見受けられた。しかし、楽譜が複雑化すると、前半と同様の問題が再発してしまい、音楽的な完成度は高くはなかった。もう少し誤魔化しが可能なホールで演奏していれば、若々しい熱演として好意的に受け止めることができたであろう。

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ともあれ、今回のチームは、このホールの特性をつかむにあたっては、いろいろな意味で良い素材を提供してくれた。なお、このホールでは、吊りマイクが舞台上の天井付近に集中的に備え付けられていた。舞台上の響きが天井に向けてそのまま上昇し、そして天井から客席へと降り注ぐのであろう。そのことを考えると、このホールでは、正面席の方が音響が良さそうだ。

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終演後は、広場の隅にあるDom Curryで、カリーブルストを。その後、ハッケシャー・ホーフのカフェで昼食を摂りつつ、時間を潰す。日曜日の午後にこういう贅沢な時間の使い方ができるのは幸せなことだと感じた。


(公演情報)

Brahms zu sechst

Sonntag, 11.03.12
11.00 Uhr | Großer Saal
Konzerthaus berlin

Michael Erxleben Violine
Teresa Kammerer Violine
Ferenc Gábor Viola
Justin Caulley Viola
Sol Gabetta Violoncello
Stefan Giglberger Violoncello

Johannes Brahms / Streichsextett B-Dur op. 18
Johannes Brahms / Streichsextett G-Dur op. 36
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[2012/03/13 21:52] | 海外視聴記(ベルリン) | トラックバック(0) | コメント(0) |
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