ましましの音楽日記
G.ヴェルディの作品をこよなく愛するオペラ愛好家による音楽日記です。筆者が鑑賞した海外でのオペラやコンサートの模様や、筆者自身が日頃行っている音楽活動などについて、不定期に綴っていきます。
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ネゼ=セガン指揮ロッテルダムフィル―来日公演②
2月10日午後2時前、サントリーホールへ。ヤニック・ネゼ=セガン指揮ロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団による来日公演。知人からの紹介によりチケットを入手。開演に先立ち、ネゼ=セガンの体調不良により、プログラム前半をコンサートマスターの弾き振りにより演奏するとの告知がなされた。今回の来日公演は、スケジュールがタイトであり、無理が祟ったのだろう。

筆者の座席は、2階席LCブロック。座った場所がLBの壁から離れた場所であったため、届いてくる響きの感じは、Cブロックの最前列と同様で、変なストレスを感じることはなかった。

プログラム前半は、17歳の若きピアニスト、ヤン・リシエツキを独奏に迎え、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第4番。

指揮者不在で演奏を始めたオーケストラからは、この危機を克服しようという気迫が感じられる。オーケストラとしての奏法の統一感や、アンサンブルの良さが十分に発揮され、ロッテルダム・フィル本来の持ち味が伝わってきた。指揮者不在の場合、タテの線を合わせようという意識が強く働いてしまうため、ぎこちなさやメリハリ不足を感じさせる瞬間も無くはなかったが、むしろ難所の多いこの作品において、個々の奏者が生き生きと音楽を奏でつつも、全体として最後まで破綻なく音楽を運び切った安定感の高さに感服させられた。中でも弦楽器セクションは、かなりのポテンシャルを備えていると見受けられた。

リシエツキの独奏は、個々の音色が純粋で美しい。響きの分厚さに不足感があり、フォルテが硬く感じられるなど、不満も残ったが、突然やってきたピンチを前にしての演奏としては、上出来といえよう。アンコールで演奏されたショパンのエチュード10-3「別れの曲」の冒頭部分は、伸びやかで印象的であった。

プログラム後半は、ラフマニノフの交響曲第2番。

指揮台に向かうネゼ=セガンは、足取りもおぼつかないほどの状況で、大丈夫かと心配になったが、音楽が鳴り始めると、ネゼ=セガンは活力を取り戻し、気迫の指揮でオーケストラをリード。楽章間で給水を欠かさなかったが、第二楽章以降は、体調不良を感じさせないほどの力演であった。

響きの重心が重すぎないロッテルダム・フィルの音色は、ラフマニノフの香りを引き立たせるには適役である。タテの線ではなく、横の流れでアンサンブルを組み立てる彼らの感覚は、実に魅力的だ。怪我の功名ではないが、オーケストラに委ねる大らかな指揮ぶりとなったため、余裕のあるテンポ設定の下、オーケストラが伸び伸びと音楽を奏で、ラフマニノフの色彩的な大スペクタルがホール全体を満たした。とりわけ、第三楽章、第四楽章の充実感には、心を奪われた。

アンコールは、ラフマニノフのヴォカリーズ。これもまた美しかった。細かい点はさておき、この日に関しては、温かい気持ちになれる素晴らしい演奏会であったといえる。


(公演情報)

2013年2月10日(日)開場/13:30 開演/14:00
会場:サントリーホール

管弦楽:ロッテルダム・フィルハーモニー管弦楽団
指揮:ヤニック・ネゼ=セガン
ソリスト:ヤン・リシエツキ(ピアノ)

ベートーヴェン:ピアノ協奏曲 第4番 ト長調 Op.58
ラフマニノフ:交響曲 第2番 ホ短調 Op.27
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[2013/02/12 18:10] | 国内視聴記 | トラックバック(0) | コメント(0) |
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