ましましの音楽日記
G.ヴェルディの作品をこよなく愛するオペラ愛好家による音楽日記です。筆者が鑑賞した海外でのオペラやコンサートの模様や、筆者自身が日頃行っている音楽活動などについて、不定期に綴っていきます。
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欧州行き(11年4月)①―ギュットラー指揮 フランクフルト歌劇場 「後宮からの逃走」
4月24日午前9時45分頃(日本時間)、筆者を乗せたLH711便は、定刻より約15分ほど遅れて成田空港を離陸し、フランクフルトへと旅立った。
今回で3回目となる欧州行きは、7泊9日で滞在都市数6箇所という強行軍。7月から始まるブリュッセル滞在の序章でもある。

飛行機に搭乗し、周囲を見渡したところ、LH711便の乗客の9割以上は日本人である。原発事故の影響は、ここでもはっきりと読み取ることができる。この便は、当初の予定では、最新のA380で運航される予定だったが、この日は一回り小ぶりなA340-600。それでも最後尾に陣取った私は、幸いにも中央列3席を全て独占することができた。行きの飛行機での睡眠は、特に初日の観劇のための体力温存には不可欠である。

4月24日午後2時前(現地時間)、LH711便は、無事にフランクフルトに着陸した。
今日の宿は、中央駅横のインターシティホテル。
3つ星ゆえに質素ではあるが、いわゆるビジネスホテルとして必要最小限の設備は一応備えている。部屋で30分ほど仮眠をとった後、いよいよ本日の会場であるフランクフルト歌劇場へと向かった。

フランクフルト歌劇場は、中央駅から徒歩10分ほどの場所に位置する。マイン川沿いの緑の豊かな地域だ。
この日の気温は26度、すでに夏日である。午後6時をまわったところだが、少し歩くだけで汗ばんでくる。今年の欧州は猛暑になるのだろうか。すでに心配。

歌劇場の建物はガラス張りのモダンな様式で、劇場内も近代風の馬蹄形である。舞台と客席の距離は近く、どの席に座っても臨場感が楽しめる作りだ。
今回の席は1 Rangの正面右側1列目。わかりやすくいえば、平土間席を0階とした場合の1階席。一つ目の馬蹄に相当する。

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演目は、モーツァルト「後宮からの逃走」。イースター休暇中の日曜日の公演ということもあり、客席には親子連れが多く見受けられた。小学生の頃から当たり前のようにオペラに慣れ親しんでいる様子をみて、オペラがこの国の文化として深く根付いていることを実感した。

オーケストラは、弦が8-6-4-3-2と小編成で、この劇場のサイズにマッチしている。

blog20110424-02 blog20110424-01

気候や音出し不足のためか、序曲では若干の綻びもみられたが、幕が開けば本領発揮。際立った色があるわけではないが、快活で切れと勢いがあり、しかも細部までよく目の行き届いている。折り目正しく端正なアンサンブルを楽しむことができた。

演出面でも、スコアに描かれた音のサインとの連携がよく練られ、それが歌手らにも徹底されていたためか、緊張感のある迫真の演技が続いた。全体として、とてもレベルの高い上演であったことは間違いない。青春真っ只中にあり、ドイツ語によるオペラの制作に張り切っていたモーツァルトの喜劇の世界が見事に表現されていた。

ただ、若干気になったのは、コンスタンツェ役。コロラトゥーラやいわゆる決めどころの処理は見事であったが、特に音域が低く、かつ旋律に動きのない箇所で、守りに徹しすぎたためか、いまひとつ流れが見えてこない。欧州初日で、筆者自身が時差ボケ状態でもあったため、コンスタンツェの場面では、しばしば睡魔に襲われてしまった。難役であることは重々承知しているつもりではあるが、心残りであった。

また、フィナーレについては、筆者個人としては、セリムによる寛大な審判がこの作品の白眉と思っているが、この点が演出上も演奏上もあっさりと流れてしまい、あまり印象に残らなかった。第三幕冒頭では、海をモチーフにした紗幕の奥側でこれまでの出来事を回想する演出に心を奪われたが、幕切れについても、演出上、何か一つスパイスが入れば、より幸せな気持ちで劇場を後にすることができたように思われた。

フランクフルト歌劇場は、今回初めて訪問したが、筆者のお気に入りの一つに加わった。次回は、近現代の地味目な作品を鑑賞するのもよいかもしれない。
ちなみに、この日は、間に2回の休憩を挟んだため、終演は午後10時40分すぎ。おそろしく眠かったこともあり、当初目論んでいたフランクフルト居酒屋の定番、りんご酒&豚の骨付きあばら肉は諦め、中央駅のアジアンファーストフード店で焼きそばを食し、早々にホテルに戻った。


(公演情報)

DIE ENTFÜHRUNG AUS DEM SERAIL
(THE ABDUCTION FROM THE SERAGLIO)
Wolfgang Amadeus Mozart

Conductor/Michael Güttler
Director/Christof Loy
Bassa Selim/Christoph Quest
Konstanze/Brenda Rae
Blonde/Mari Eriksmoen
Belmonte/Jussi Myllys
Pedrillo/Peter Marsh
Osmin/Thorsten Grümbel
Chorus and Orchestra of Oper Frankfurt
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[2011/04/26 14:19] | 海外視聴記(フランクフルト) | トラックバック(0) | コメント(0) |
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